航空・宇宙、自動車、医療の各分野で、高強度・高品質なボルトや、精密加工部品を開発から一貫生産、販売。

経営理念・社長あいさつ

経営理念 世界をリードするFastening Systems Company を目指し、天・地・人の領域におよぶ事業を展開し、社会の進歩と繁栄に貢献する。

わたくしどもメイラ株式会社は、航空機用の高強度・高品質のねじづくりをその原点にもっています。締結部品としてのねじは産業の米とも称されてきましたが、当社設立当時の日本では、特に航空機産業においては、部品の製造技術がまだまだ未熟であり、重要部品であるねじですら破断を起こしているような状況でした。結果として、それらに起因する飛行機事故が少なくなかったということです。若いパイロットが亡くなるという悲しい事故は、ご本人にとってはもちろん、ご家族や社会にとっても大きな損失であり、そういった痛ましい事故をなんとか防げないものか。その熱い想いに応えるため、高強度・高品質のねじをつくるために当社は設立されました。そして、資本金の3倍もの資金を投じて海外から最新鋭の設備を導入するなど、技術力の向上に邁進いたしました。良いものを開発し、品質の高い製品を送り出して社会に貢献するという創業理念は脈々と受け継がれており、開発と品質へのこだわりは当社の基本的な考えとなっています。

航空機分野で創業した当社ですが、現在では、天(航空・宇宙)、地(自動車・一般産業)、人(医療)、3つの領域で事業を展開しております。
自動車分野はモータリゼーションの波に乗って拡大し、今や売上げの8割を占めるまでに成長してきましたが、航空機分野で培った高強度・高品質のボルトの製造技術を活かし、エンジンや足回り向けなど、強度と品質をともに高いレベルで要求されるボルトを得意としております。
医療分野には、航空機分野で培ったチタンの加工技術をもって90年代に参入いたしました。骨折治療用スクリュー・プレート類を中心とした日本人の骨格にあった製品を、ご指導いただいている先生方のアイディア、想いとともにお届けしております。
また、航空・宇宙分野も、創業当時のねじから機械加工部品を中心とする広い意味での構造部品へと製品構成を拡大しております。

このように、創業以来、長い時間をかけて築き上げてきた高品質なものづくりと、時代に対応した様々な開発を手掛けてきた当社の姿勢が、お客様からの信頼につながり、また、事業拡大へとつながってまいりました。今後とも、創業から続く高品質なものづくりと開発への志を受け継ぐとともに、新しい技術にもチャレンジを続け、お客様の声、時代のニーズに応えた製品をお届けするため、全社をあげて取り組んでまいります。

代表取締役社長
工学博士大橋 真

メイラの今とこれから

Fastening Systems Company として

ねじ、ボルト、そしてより広い意味でのファスナーというのは使い方が難しい製品です。締め付け方法を間違えると、緩んだり、最悪の場合、破断することもあります。逆に締め付け方法を工夫すれば、大きな締め付け力を引き出すことも可能です。ですから、ファスナーという製品そのものだけではなく、その使い方や使う上での工夫、評価までも含めてお客様へご提案をする 「Fastening Systems Company」 としての貢献を目指してまいります。この姿勢は、製品構成が広い意味での構造部品・部材に拡大しつつある現在でも変わりありません。

国内市場と海外市場

少子高齢化による国内市場の縮小は、特に自動車分野においては大きな問題となっております。幸いなことに売上げは維持できておりますが、お客様の海外生産進展にともない、当社においても海外への投資比重が高まっています。当社は現在、アメリカとタイに生産拠点をもっておりますが、ボルトメーカーとして、国際競争力をより一層高めていく必要があります。国内においてはマザー機能の強化を行い、品質保証の徹底と開発力・営業力のさらなる連携を図ります。海外では積極的な投資を行い、生産能力を増強してまいります。国内と海外の位置づけを明確にし、それぞれの市場で求められているものに素早くお応えすることが、社会とともに歩む当社の使命であり、流動化した世界情勢に対応するためにも、より一層柔軟な企業体質づくりに取り組んでまいります。

グローバル経営という視点が中心となる自動車分野とは異なり、当面は国内市場を主力と位置づけて注力できるのが、航空・宇宙分野と医療分野です。

非常に厳しい品質保証を要求される航空・宇宙分野においては、ねじを原点とする当社ですが、現在では機械加工製品の割合が半分以上を占めております。しかし、航空機用ファスナーを製造するためには、熱処理、表面処理、非破壊検査といった顧客認定を必要とする特殊工程が必要であり、これらを有することが大きなアドバンテージになっております。また、一部加工から一貫生産まで対応でき、ファスナー類同様、完成品として品質保証できる体制をとっていることも大きな強みです。航空・宇宙産業は今後20年で2倍に成長すると言われており、当社もこれら強みをベースにお客様とともに成長していきたいと考えております。

医療分野においては、骨折治療などに用いるスクリュー・プレート類を中心に製造・販売しております。先行していた欧米の製品では、体の小さな日本人の骨格にジャストフィットするというわけにはいきません。そこで、開発ドクターからのご要望にお応えし、日本ならではの製品を開発してまいりました。製品群も厚みを増してきましたので、メイラ・プレートシステムとしてラインナップを整えつつあります。これからも、患者の皆様、医療現場の皆様のお役に立つことを第一に、より良い製品をお届けしていきたいと考えております。

環境への貢献

3つの事業分野とも環境対応には力を入れておりますが、特に自動車分野における取り組みには、今後ますます高いレベルが求められていくと考えております。製造メーカーとして、工場における省エネ、水資源の有効活用、廃棄物削減等の環境配慮への取り組みはもちろんのこと、製品そのものでも環境に配慮できるよう取り組んでいかなくてはなりません。ボルトは、強度が高いほどサイズを小さくすることができます。ボルトのサイズが小さいほど、自動車の総重量を低減でき、燃費の向上、さらには二酸化炭素の排出量抑制につながります。ボルト自体は小さな部品ですが、自動車の車体には多量のボルトが使われています。またエンジンやコンプレッサー等に使われているボルトを高強度化すれば、それらユニットの軽量化にもつながります。当社では、航空・宇宙分野で培った高強度ボルトの技術を活かし、自動車用量産ボルトとしては世界最高強度を有するボルトを生産しております。また強度の高い軽量アルミボルトを自動車用に開発し、ご採用いただいております。これからもお客様の声と時代の要請にお応えすべく、環境対応に積極的に取り組んでまいります。

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